秋は過去の記録を大きく上回る高温 この冬も「暖冬」予想だが急な大雪と寒暖差に注意
今年の秋は過去の記録大きく上回る高温に
2023年の秋の日本の平均気温偏差は+1.39℃となり、秋の気温としては統計を開始した1898年以降で最も高かった2022年(+0.90℃)を大きく上回り、第1位の記録となりました。また、日本近海の9~11月の平均海面水温の平年差は+1.2℃となり、統計を開始した1982年以降で最も高かった1999年と1998年の+0.7℃を大きく上回り、第1位の記録となりました。
日本の平均気温はこの春から3季節連続、日本近海の平均海面水温は夏に続き2季節連続で高温の記録を更新したことになります。
秋に高温となった要因は?
また、日本近海の平均海面水温が高かったことについては、暖かい空気に覆われやすかったことのほか、黒潮続流が三陸沖まで北上した状態が続き、海洋内部まで水温が高いために海面水温が下がりにくかったことも主な要因として考えられています。地球温暖化の進行によっても、このような記録的な高温が発生しやすくなっています。
この冬も高温傾向 寒暖差には注意
冬の期間を通してみると、平年に比べ暖かい日が多く、暖冬となる見込みですが、寒暖差には注意が必要です。一時的に強い寒気が流れ込むことはあり、寒気が流れ込めば、気温は急降下し、日々の気温差が大きくなるでしょう。
この冬 日本海側の雪は少ない予想 急な大雪には注意
冬の期間を通してみれば、日本海側の雪は少ない予想ですが、急な大雪には注意が必要です。日本海の海面水温は現在も、平年より高くなっています。海面水温が高いところに、一時的でも強い寒気が流れ込めば、雪雲が発達しやすく、急な大雪となる恐れがあります。車の立ち往生に警戒が必要です。
また、冬型の気圧配置が続かないため、日本付近を低気圧が通りやすくなるでしょう。南岸低気圧がくれば、時に関東の平野部など太平洋側にも積雪をもらたし、交通機関の乱れなど大きな影響を与えることもあります。
暖冬でも体調管理や日本海側の急な大雪、太平洋側の積雪には注意が必要です。