まだ残暑 寒さは急にやってくる? 前回ラニーニャ発生時は32年ぶり寒冬
ラニーニャ現象 冬にかけて発生か
ラニーニャ現象が発生している時は、太平洋赤道域の東風が平常時よりも強くなり、西部では吹き寄せられる暖かい海水の層がより厚くなり、インドネシア近海の海上では積乱雲がより盛んに発生します。一方、東部では冷たい水の湧き上がりが平常時より強くなります。そのため、太平洋赤道域の中部から東部では、平常時よりも海面水温が低くなります。ラニーニャ現象が発生すると、日本付近では、夏は気温が高くなる傾向があります。一方、冬は気温が低くなる傾向があります。
前回のラニーニャ現象発生時 2017年/2018年の冬
この年の冬は全国的に寒い冬になりました。日本付近に強い寒気が流れ込むことが多かったため全国的に気温が低く、特に西日本は平年差が-1.2℃と-2.1℃を記録した1985/86年の冬以降の32年間で最も寒い冬でした。冬型の気圧配置がしばしば強まったため、日本海側の降雪量は多く、北陸などで記録的な大雪にも見舞われました。また、南岸低気圧の影響で、関東甲信や東北の太平洋側でも大雪となっています。
また、2010年/2011年の冬もラニーニャ現象が発生していましたが、この冬は冬型の気圧配置が長続きして気温の低い時期と、寒気の影響が弱く気温の高い時期との対照が、全国的に明瞭でした。
今年 晩秋から急に寒い日が増えそう
なお、今月25日には今年の冬の予想(気象庁発表の寒候期予報)がでる予定で注目したいところです。tenki.jpでも冬の天候の見通しについてお伝えします。