9月まとめ 秋雨と台風襲来 台風25号は

台風21号と24号 列島縦断
台風21号は9月4日正午頃に「非常に強い」勢力を保ったまま、徳島県南部に上陸、午後2時頃には「非常に強い」勢力を保ったまま、兵庫県神戸市付近に再上陸しました。「非常に強い」勢力で上陸するのは25年ぶりでした。台風の接近、上陸に伴って近畿や四国の沿岸部では急激に潮位が上昇し、記録的な高潮となった所がありました。大阪では1961年の第2室戸台風の時に観測した過去の最高潮位を瞬間的に上回る値(329センチ)を観測しました。関西空港の滑走路や駐機場が広い範囲で浸水するなどの被害がでました。四国や近畿を中心に記録的な暴風となりました。最大瞬間風速は大阪府田尻町(関西国際空港)では58.1メートルを観測(2009年以降の観測で1位の記録)。和歌山県和歌山市では57.4メートルを観測し、史上1位の記録を更新しました。大阪市でも47.4メートルを観測。45メートル以上を観測するのはおよそ半世紀ぶりでした。
台風24号は28日から29日頃、沖縄付近を通過した後、30日午後8時頃に非常に強い勢力で和歌山県田辺市付近に上陸し、近畿から東北を縦断しました。沖縄から東北にかけて広く記録的な暴風となりました。沖縄県南城市糸数で最大瞬間風速56.2メートル(2009年以降の観測で1位の記録)、鹿児島県与論島で56.6メートルの風が吹きました。関東でも暴風が吹き荒れ、最大瞬間風速は八王子市で45.6メートル(2008年以降の観測で1位の記録)、東京都心でも最大瞬間風速39.3メートルを観測しました。また、台風24号による高潮により、最高潮位は串本(和歌山県)で254センチ、奄美(鹿児島県)で203センチなど、過去の最高潮位を超える値を観測した所がありました。台風は列島に大きな爪痕を残し、10月1日正午には北海道の東の沖合で温帯低気圧に変わりました。