北陸の1か月予報 暑熱順化がリセットされる? 梅雨入りは? 大雨への備えを万全に
1か月予報 1週目は暑熱順化がリセットされる?
この先期間の1週目は、梅雨前線は南へ大きく下がる見込みです。オホーツク海高気圧が北から張り出して、北陸地方は冷涼な空気の影響を受けやすいため平均気温は平年より低いでしょう。
今シーズンは、福井市、金沢市、富山市で既に最高気温が30度以上の真夏日を記録、新潟市でも29度を超えて真夏日に迫る季節外れの暑さを観測しています。熱中症対策として、暑さに身体を慣らす暑熱順化を進めている方も多いと思いますが、1日から7日頃の気温は平年より低いでしょう。それまでに暑熱順化した体が、元に戻ってしまうこともありそうです。
ただ、その後は、気温は徐々に上昇に転じ、2週目以降は季節が進み、気温は徐々に上昇に転じるでしょう。1か月としてはほぼ平年並みの予想となっています。この先は、湿度も徐々に上がっていきますので、日々の天気や気温をいつも以上にチェックして体調管理に努めて下さい、普段運動不足の人は、暑熱順化を意識して、「軽い運動を継続的に行う」「入浴時はシャワーだけでなく湯舟にも浸かる」などを意識しましょう。
5月28日 梅雨入り前でも既に短期集中の大雨 2年連続で5月の極値更新も
これらの影響により、5月の1か月の日照時間は平年並みか平年よりやや多いにもかかわらず、降水量の平年比も平年より多くなることが確実です。
梅雨入りは? 「速報値」の後に「確定値」で変更されることも
また、降水の要因は、梅雨前線に伴うものだけに限りません、寒冷前線など別系統の前線、気圧の谷や低気圧、台風や上空の寒気に伴うものなど様々あり、防災上の観点から、暖候期の雨の季節に関する注意喚起をするものとして、総合判断して梅雨の期間を検討しています。
梅雨入りや梅雨明けの発表方法は、現在までの天候経過と1週間先までの見通しをもとに、気象情報の一種の「梅雨の時期に関する気象情報」としてまず「速報値」を発表します。その後、春から夏にかけての天候経過を改めて振り返り、梅雨入りと明けの時季を確定させる作業を行い、9月初めにこれを「確定値」として改めて発表しています。
「速報値」の発表は経済を動かすトリガーとなりますが、「確定値」の発表時に変更されることはしばしばあります。近年は、温暖化の影響もあり梅雨入り前でも大雨の発生頻度が増える傾向にあり、梅雨入りの「速報値」の発表有無にとらわれることなく、大雨への備えを万全にするようにして下さい。