台風9号 北陸への影響は 急な雷雨とフェーン現象 農作物の管理・熱中症に注意
台風9号 北陸への影響は
しかし、台風の間接的な影響として、台風周辺の暖かく湿った空気が太平洋高気圧の縁を廻って北陸地方にも流れ込み、大気の状態が不安定となって急な強い雨や雷雨をもたらすおそれがあります。現在、西日本の太平洋側に発達した雲が発生していますが、20日(火)には、この雲の一部が北陸地方にも流れ込むでしょう。
また、フェーン現象にも注意が必要です。台風が東シナ海を北上する時は、北陸地方は南寄りの風となりやすく、フェーン現象の発生することが多くなっています。現段階では20日(火)に一部で、23日(金)は広い範囲でフェーン現象となるおそれがあります。農作物や家畜の管理・熱中症に十分に注意が必要です。
20日(火)は急な強い雨とフェーン現象に注意
また、北陸地方は台風の東側に当たることから、南や西寄りの風となるでしょう。北海道の北にも高気圧がありますが、この高気圧からの北~北東風は北陸地方まで届かない予想となっています。
このため、山を越える風向きとなりますので、フェーン現象の発生するおそれがあります。8月に入ってからの北陸地方は、日本海の高気圧に覆われたり台風が東海上を北上したりするなどで、日中は北寄りの風が吹きやすく、昨年ほど猛暑日が多くなっていませんが、20日は富山や金沢など、猛暑日となる所があるでしょう。熱中症や農作物の管理に注意して下さい。
23日(金)は広い範囲でフェーン現象か
北陸地方は、23日を中心に台風から変わった低気圧に向かって南寄りの風が強まるでしょう。広い範囲でフェーン現象となって最高気温が35度以上の猛暑日となる予想です。また、夜間も気温が下がらず、最低気温が30度以上の超熱帯夜に迫る所も出てくる可能性があります。
北陸地方の稲作は、現在、出穂期が過ぎ、登熟期となっている所が多くなっていますが、この時期に顕著な高温に見舞われるとコメの品質の低下につながるおそれがあります。昨年は記録的な高温が続き、1等米比率の大幅な低下をもたらしました。
今年は8月に入ってからは昨年ほどの高温にはなっておらず、出穂期以降はフェーン現象にあったっていない地域が多くなっていましたが、23日頃まではフェーン現象に対して十分な注意が必要です。
24日(土)は前線南下型の大雨のおそれも
前線通過時を中心に、局地的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨の降るおそれがあります。最新の気象情報に注意して下さい。