北陸 魚津で明瞭な蜃気楼が出現 本州初の真夏日など季節外れの暑さも
富山湾魚津沖で明瞭な蜃気楼が出現
15日(月)の北陸地方は、本州の東の海上に中心を持つ高気圧に覆われたため、各地ともよく晴れました。魚津埋没林博物館の気象観測によると、朝から気温が上昇し、9時40分には黒部市生地方面の護岸の伸びが観測され始めました。その後、蜃気楼は徐々に鮮明となり、14時10分には富山方面や射水方面にも明瞭な蜃気楼が出現し、Bランクの判定となりました。
風は、明け方までは南よりでしたが、朝から北よりの弱い風に変わり始めました。北よりの風は魚津市にとっては暖かい陸地をかすめて通る風向きで、海上の比較的冷たい空気の上に暖かい空気が重なる状態となりやすく、蜃気楼が出現しやすくなります。
蜃気楼とは、大気中の温度差(=密度差)によって光が屈折を起こし、遠方の風景などが伸びてバーコード状になったり反転して虚像が現れる現象のことで、上位蜃気楼と下位蜃気楼の2種類があります。
この時期の蜃気楼は上位蜃気楼で、実際の景色より上側に虚像が出現します。魚津では、通常「蜃気楼」といえば上位蜃気楼をさし、「春型の蜃気楼」とも呼ばれます。
出現しやすい条件は、
①晴れて気温が上がる
②朝と日中の気温差が大きい
③日中は北よりの微風となる
④移動性の高気圧が日本の東の海上にあり、上空に温かい空気が入る
等があります。ただ、必ずしもこれらの条件にあてはまらなくても出現するケースはあるようです。
新潟県三条で32.5度 沖縄県以外で初の真夏日 季節外れの暑さ
三条ではその後も気温は上昇し、最高気温は真夏の時期を上回る32.5度に達しました。新潟県では三条を含む6地点で真夏日となり、6地点で4月としては観測史上最も高い気温となりました。新潟市でも29.1度と、今年初の夏日が真夏日一歩手前となり、体に堪える暑さとなりました。
福井県でも気温が上がり、福井市では最高気温が27.9度と、こちらも今年初の夏日となり、6月下旬並みの暑さとなったほか、三国で28.0度と7月中旬並みの暑さとなりました。
ゴールデンウィークにかけて夏日が増える時期 暑熱順化を
この時期(4月中旬)はまだ夏日は1日あるかないかの時期となりますが、4月下旬から5月上旬にかけて、福井や富山で夏日が急増し、5月上旬には過去30年平均で3日以上の夏日があることがわかります。新潟や金沢は海に近いため、最高気温の上昇が抑えられやすいですが、それでも5月から夏日が増え、5月中旬には過去30年平均で2日以上の夏日がある傾向です。
この時期は体がまだ暑さに慣れていないため、熱中症になりやすくなります。暑熱順化を進めるためにも、軽く汗が出る程度の運動や入浴やストレッチなどを行い、徐々に暑さに体を慣らしていくことが大切です。