北陸 21日~22日は里雪型で平地でも大雪に警戒 JPCZによる強い雪も
JPCZが北陸を指向 22日(金)は里雪型の大雪のおそれ
22日は(金)は、JPCZが若狭湾付近まで南下するでしょう。一方、北陸地方では、局地的に風の弱いエリアに入り、沿岸部に風と風のぶつかり(収束)が発生し、局地的な前線が発生するでしょう。これは、沿岸前線や北陸前線と呼ばれ、北陸地方の平地を中心に大雪となる「里雪型」のパターンの一つとなります。
22日(金)いっぱいは、新潟市の周辺や上越の沿岸~富山県の東部北沿岸、富山県西部~金沢市の周辺を含めた石川県沿岸、福井市を含む福井県嶺北北部平地など、人口の多い地域でも大雪となるおそれがあります。短時間に積雪が急増するおそれもあり、交通機関の乱れや車両の立ち往生などに十分な注意が必要です。
23日(土)になると、山雪型の気圧配置に変わり、なおかつ冬型は次第に緩むため、平地の降雪のピークは過ぎる見込みです。
各地の大雪の警戒期間と降雪量
22日(金)は平地で里雪型の大雪に警戒が必要です。22日夜からは次第に山雪型に変わり、山沿いでも降雪が強まるでしょう。
23日(土)には平地の降雪はピークを過ぎて、山沿い中心の降雪となりそうです。
予想降雪量は、平地を含めて多くなり、特に21日18時~22日18時の期間を中心に平地でも大雪となるおそれがあります。
里雪型の天気図の特徴
山雪型とは、山間部を中心に降雪量が多くなるパターンで、等圧線が縦に並び、北西風が吹いて日本海から筋状の雲が入るといった、教科書的な冬型となります。この場合、平地では雪や雨が降ったり止んだりする「時雨」となり、降雪量が多くなることは少なくなります。
一方、里雪型は、平地で降雪量が多くなるパターンで、上空に強い寒気が入っている中、天気図上では、等圧線が日本海で袋状に凹んでいるのが特徴です。等圧線の凹んでいる所にはJPCZや小低気圧が隠れていることが多くなります。また、等圧線の間隔が緩いのも特徴で、風が弱いために沿岸部で収束が発生しやすい状態となります。また、北陸付近で等圧線が斜めに寝ていることもあり、里雪時は西や南西風となることも多くなります。
図は2018年1月12日~13日に発生した里雪型の大雪の天気図で、この時はJPCZや沿岸部での収束等で、新潟や高岡伏木(富山県)で80センチを超える大雪となり、金沢でも62センチの大雪となりました。
今回は、この時ほど寒気が強くないため、ここまで積雪が増えることは無いと見ていますが、今シーズン初めての本格的な降雪となるので、十分な注意が必要です。
止むを得ず車でお出かけの際はしっかりとした対策を
まず、自身の車のスタックを避けるため、冬タイヤに履き替えていてもタイヤチェーンを携行しましょう。スコップや牽引ロープも準備しておきましょう。
立ち往生に巻き込まれることもあります。長時間の待機を強いられることもあるので、非常食のほか、毛布やカイロなどの防寒対策、夜間の立ち往生に備えて懐中電灯なども準備したほうが良いでしょう。