ダブル台風から再びトリプル台風へ 北陸はフェーンで猛暑と渇水が一層強まる
ダブル台風から再びトリプル台風へ 台風11号は日本の西側を通る可能性高い 台風9号・将来の12号とともに太平洋高気圧の勢力を強める方向へ
一方、台風11号は日本の南の海上を北西へ進み、9月1日(金)~2日(土)頃に南西諸島を通過後、東シナ海を北上するでしょう。
さらに、日本のはるか南東の海上に、熱帯低気圧があり、今後24時間以内に台風12号となって北西へ進み、9月4日(月)頃には西日本の南へ進むでしょう。
これらの3つの台風は、予報円の中を台風が通ると仮定した場合、少なくとも9月4日頃までは、日本付近で太平洋高気圧の勢力を強める働きをし、北陸地方の猛暑がさらに強まり、長期化するおそれがあります。
さらに、日本海には秋雨前線が停滞しています。この前線に向かって南寄りの風が吹きやすくなるため、北陸地方は「フェーン現象」の効果が加わり、危険な暑さとなるおそれがあります。山越えの風となるため、雨の恵みは期待できず、渇水が一層進むおそれがあります。
北陸週間 太平洋高気圧が強く、晴天持続 体温超えの危険な暑さも
さらに猛暑も危険な状態となります。台風11号などが太平洋高気圧の勢力を強めるだけでなく、フェーン現象の効果もあって、向こう一週間は、猛暑日となる日が多くなるでしょう。31日(木)は、長岡や富山で38度、新潟で37度など、体温超えの危険な暑さとなる所もあるでしょう。また、フェーン現象が「持続」するため、長岡・富山・福井では9月6日(水)にかけて全ての日で最高気温が35度以上の猛暑日が続く見込みです。また、最低気温も高く、新潟や金沢など、熱帯夜が向こう一週間続く予想となっています。
熱中症や農作物の管理・家畜の管理に十分に注意してください。特にこれまでの暑さに加えての暑さとなりますので、体力が消耗しやすくなっています。こまめな水分補給や適切な冷房の使用に加え、十分な睡眠とバランスの取れた食生活を心がけましょう。
週間天気図 暑さの出口見えず 将来の台風12号の予測は不確実性が大きいが、北陸目線では6日まで暑さが続く方向に作用か
さらに、2日(土)頃から日本の南海上が低圧部となり、4日(月)には新たな熱帯擾乱の発生(将来の台風12号とは別物)を示唆しています。将来の台風12号は、この熱帯擾乱と干渉して複雑な動きをする可能性もあり、予測には不確実性がありますが、6日(水)頃までは太平洋高気圧の勢力が強く、これらの熱帯擾乱は、北陸地方にとっては厳しい暑さが続く方向に作用するおそれがあります。また、等圧線が北西ー南東に走っているため、南~南東の風となりやすく、北陸はフェーン現象が持続するおそれがあります。
少なくとも9月上旬までは厳しすぎる残暑と少雨傾向が続くおそれがありますので、熱中症や農作物・家畜などの管理には十分な注意が必要です。