台風9号発生・北上中 台風から離れた西日本で滝のような雨を観測 影響いつまで
台風9号発生 今月5個目とハイペースで発生中
台風9号は19日午前9時現在、中心気圧は1000hPa、中心付近の最大風速は18m/s、最大瞬間風速は25m/s、宮古島の南でほとんど停滞しています。
暴風域は伴っていませんが、宮古島など先島諸島や沖縄本島地方の一部が風速15メートル以上の強風域に入っています。
今後は東シナ海、朝鮮半島付近へとゆっくり北上し、22日(木)は中国大陸で熱帯低気圧に変わる見込みです。あまり発達しない予想ですが、油断禁物です。沖縄や西日本の太平洋側を中心に、台風周辺から熱帯育ちの非常に湿った空気が流れ込み、断続的に雨が降るでしょう。局地的に非常に激しい雨や雷雨となり、大雨となるおそれがあるため、土砂災害や川の増水などに注意が必要です。
台風から離れた本州でも滝のような雨に警戒
台風から離れた本州でも熱帯由来の非常に湿った空気や上空の寒気の影響などで局地的に非常に激しい雨が降っています。
1時間雨量は、黒潮町佐賀(高知)で53.5ミリ(~8:36)と非常に激しい滝のような雨を観測、下地島空港(沖縄)40.5ミリ(~10:58)と激しい雨を観測しました。
明日20日(火)にかけて、沖縄や九州~関東にかけて、局地的に非常に激しい雨が降るでしょう。雨雲の発達程度によっては警報級の大雨となるおそれがあります。大気の状態が非常に不安定なため、落雷や竜巻などの突風に注意が必要です。
【予想雨量(20日朝まで・多い所)】
九州南部・四国 150ミリ
沖縄 120ミリ
九州北部・関東甲信 100ミリ
午後は関東で非常に不安定
内陸ほど天気急変のおそれがありますが、都市部でも短時間で道路が一気に冠水するようなゲリラ的な降り方となる可能性があるため警戒が必要です。
【関東 警報級大雨のおそれ 警戒期間】
19日午後~20日明け方にかけて
20日昼過ぎ~夜遅くにかけて
土砂災害やアンダーパスなど低い土地の浸水、川の増水に注意・警戒が必要です。黒い雲が見える、ゴロゴロと雷鳴が聞こえる、急に冷たい風が吹く時は、雷雲が近づいているサインです。頑丈な建物に避難しましょう。
台風9号 熱帯低気圧に変わって北日本に接近
非常に激しい雨とは?
なお、1時間に50ミリの雨というのは、雨水が別の場所に流れず、そのまま、たまる状態だと、降った雨が50ミリの高さになるくらいです。1時間に50ミリの雨が、1平方メートルに降ると、50リットルの量になります。例えば、傘を開いた面積がおおむね1平方メートルなので、1時間、傘をさしていると、牛乳パック50本分もの雨が、傘にあたることになるのです。
ただ、実際は、まわりの雨水が集まると、その地点に降った雨の量よりも多く、水がたまることもあります。非常に激しい雨が降ると予想される所では(非常に激しい雨が降った所では)、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に、十分ご注意ください。