台風11号 日本海で時速70キロと急加速 危険な暴風と猛暑のおそれ
日本海で急加速 時速70キロ
今後は進路を更に東よりに変え、5日夜~6日朝にかけて対馬海峡付近を通過。その後は、上空の強い風(ジェット気流)に乗り急加速。7日には、時速70キロと高速道路並みの速度で北海道の北に進み、温帯低気圧に変わる見込みです。
台風が日本海で急加速する場合、警戒する点が3つあります。
警戒① 日本海側は台風の危険半円
山陰や北陸など、日本海側の地方も暴風に警戒が必要です。日本海側の地方は台風の進行方向の右側(危険半円)にあたり、台風自身の風と台風を移動させる周りの風が同じ方向に吹くため、左側よりも風が強くなります。6日は暴風のおそれがあるため、きょう(5日)中に、植木鉢や自転車など屋外の飛ばされやすい物をしまうなど対策をとりましょう。
警戒② ゲリラ雷雨・竜巻・猛暑に警戒
大気の状態が不安定なため、台風から離れた所でもゲリラ雷雨や竜巻などの突風に警戒が必要です。特に、四国や紀伊半島の南東斜面で雨量が多くなりそうです。9月1カ月分の雨量が、たった1日~2日でザッと降るおそれがあるため警戒が必要です。
警戒③ 温帯低気圧に変わっても油断禁物
過去には、温帯低気圧に変わりながら再び発達する低気圧もあります。2004年の台風18号は、長崎に上陸した後、日本海を北東に進みながら弱まり暴風域が狭くなりましたが、北海道の西の海上で温帯低気圧に性質を変えながら再び発達。最大瞬間風速は札幌で50.2メートル(観測史上1位)を観測、中心から離れた帯広や釧路地方でも強風が吹きました。
台風では風が強い領域は中心付近に集中しているのに対し、温帯低気圧では広い範囲で強風が吹くため警戒が必要です。