2019年台風19号から1年 情報化と変わらぬ心構え
甚大な被害から1年 中小河川も多く氾濫

2019年の台風19号では東日本や東北地方を中心に記録的な大雨となり、東北地方でも福島県、宮城県、岩手県で大雨特別警報が発表。土砂災害や川の氾濫などで甚大な被害となったのは記憶に新しいと思います。
大河川でも受け止めきれないような大雨となったため、支流の中小河川の水は大河川に合流できず、比較的小さな川でも氾濫被害が大きくなったのが特徴のひとつでした。毛細血管のように多く流れる中小の川の水位は把握が難しく、防災上の課題の一つとなっていますが、近年では簡易な水位計が普及し始め、これまでよりも詳細な情報が把握できるようになってきています。
身近な中小河川にも 「危機管理型水位計」の設置広がる

情報を活用して避難の目安に 最後は五感も大切に
川の水位のほかにも、土砂災害の危険度や浸水の危険度なども気象庁HPなどで公開されています。普段から雨が降った時にそういった情報を確認して、使い慣れておいていただければと思います。
ただ、情報がいくら進化したとしても、自然の脅威に完璧に対処することは難しいと感じます。例えばハザードマップも更新を重ねるごとに改良されていますが、土砂災害や川の氾濫の危険をすべて表現できているとは限りません。ご自分の五感も大切に、危険を感じとってもらうことも大切だと思います。川の近く、ガケの下、周囲の地形をよく観察しながら、危険を感じたら早めに避難する。この行動力が命を守ります。