2週間天気 オホーツク海高気圧が優勢に 気温は平年より低い日も 梅雨前線の動向は
「オホーツク海高気圧」と「負の北極振動」向こう2週間の天候に影響
今回のオホーツク海高気圧の発生は、オホーツク海やカムチャツカ半島付近で、偏西風が北へ大きく蛇行することが要因の一つで、より長く勢力を維持するパターンです。
オホーツク海高気圧が現れた時の大きな特徴は、北海道や本州付近に北東から冷涼な空気が流れ込みやすいことです。
もう一つ大きな特徴は、6月中ごろにかけて、負の北極振動が予想されます。北極振動とは、北極域と日本などがある中緯度帯で、気圧の符号が逆になる現象です。正の北極振動は、気圧が、北極域で低いとき、日本などがある中緯度帯で高くなります。負の北極振動は、その逆で、気圧が、北極域で高いとき、中緯度帯で低くなります。大気は、気圧が高い方から低い方に流れるため、今回予想される負の北極振動が現れると、日本付近には北から寒気が流れ込みやすくなります。
向こう2週間、梅雨前線は、一時的に本州付近に北上することがありますが、北からの寒気に抑えられる傾向です。日本の南に停滞しやすいでしょう。
31日~6月6日の天気
6月1日は、上空に寒気を伴った低気圧は、北海道付近を通過する見込みです。九州から東北は日の差す所が多いですが、北海道では雨が降るでしょう。前線が九州付近まで北上する可能性もあります。ただ、前線は、大陸からの寒気に北上を抑えられるため、九州南部付近に前線の雨雲がかかることがあっても、雨は長く降り続くことはないでしょう。
2日は、上空に寒気を伴った低気圧が、日本海に進む見込みです。本州付近に暖かく湿った空気が流れ込み、北陸や東北付近を中心に雨が降り、雷が鳴ることもあるでしょう。
3日から4日は、上空に寒気を伴った低気圧が、本州付近を通過する見込みです。東海から北海道を中心に、所々で雨や雷雨でしょう。
5日から6日にかけても、上空に寒気が流れ込みやすい見込みです。広く大気の状態が不安定になり、あちらこちらで雨や雷雨があるでしょう。
沖縄や奄美は、31日から6月6日にかけて、梅雨前線の影響で雨が降る日が続く見込みです。奄美では2日、前線の活動によっては大雨の恐れがあります。
31日から6月6日にかけての最高気温は、北海道では20℃以下の日が続き、東北も20℃に届かない日があるでしょう。関東から九州も25℃に届かない日がある見込みです。
6月7日~12日の天気
梅雨前線は、沖縄から日本の南に停滞しやすく、沖縄や奄美は曇りや雨の梅雨空が続く見込みです。
この期間の後半は、梅雨前線が本州付近まで北上し、九州から東北付近も広く雨が降る可能性もあります。
6月7日から12日にかけての最高気温は、九州から関東で25℃以下の日があるなど、この時期としては低くなることがあるでしょう。
今年の梅雨どうなる?
梅雨に移り変わるころは、例年、梅雨前線は北上と南下を繰り返すことが多いものです。今年も、梅雨前線は北上と南下を繰り返しながら、6月後半になると、本格的に本州付近に停滞するようになるでしょう。広く雨が降る日が多くなる見込みです。6月中旬以降、太平洋高気圧の北への張り出しが平年より強まる予想です。このため、今年の梅雨は、例年より早い6月下旬から7月上旬ごろに、梅雨最盛期の大雨や末期の大雨になる可能性もあります。側溝の掃除をして、家の周りの水はけをよくしておくなど、梅雨支度は早めにしておくとよいでしょう。