ラニーニャ現象の冬 影響はいつから? 寒さと雪の見通し
ラニーニャ現象 12月をピークに2月にかけて予想される
10月の時点で、日本の気象庁も含め、アメリカ海洋大気庁、ヨーロッパ中期予報センターなど、各国一致して、ラニーニャ現象を12月をピークに2月にかけて予想しています。
ラニーニャ現象発生時は、太平洋の熱帯域で、東部で冷たい水の湧き上がりが平常時より強く、海面水温が平常時より低くなっています。一方、西部には暖かい海水がより厚く蓄積します。このため、インドネシア付近で、対流活動が活発になります。
11月中旬にかけて 九州など西日本を中心に寒気が流れ込みやすい
さしあたり、11月9日から、九州など西日本を中心に強い寒気が流れ込む見込みです。この時期に強い寒気が流れ込むことは例年でもありますが、この冬は、寒気が流れ込みやすく、ひとたび寒気が流れ込むと、その影響が長く続くことがあるでしょう。9日から流れ込む寒気の影響は、5日間程度続く見込みです。九州など西日本では、急に冬の寒さになり、寒さが数日続く地域もあるでしょう。西日本でも、山で雪が降ることがありそうです。
ただ、北海道や東北付近では、11月中旬までは寒気の影響を受けにくく、高温傾向が予想されます。
11月下旬から 全国的に寒気が流れ込みやすくなる
1月は、再びインド洋で対流活動が活発になる予想です。西日本を中心に寒気が流れ込みやすい状態が続く見込みです。九州など西日本は厳しい寒さでしょう。関東から北海道では、冬らしい寒さであるものの、極端に寒くなることはない見込みです。
この冬の雪 今のところの資料で考えられる可能性
今のところの資料で懸念されることはもう一つ、1月は、関東など東日本付近は気圧の谷の影響を受けやすくなるでしょう。関東など太平洋側に雪をもたらすことがある南岸低気圧、例年では2月に影響が出ることがよくありますが、この冬は、1月に南岸低気圧の影響に注意が必要になる可能性があります。