北海道 広く観察チャンス! 月が欠けたまま昇る月食
欠けたまま昇る月
26日、月が欠け始める(部分食)のは午後6時45分頃ですが、実はこの時間、北海道ではまだ広い地域で月が昇ってきていません(月の出は札幌や旭川、函館で午後6時50分過ぎ)。このため北海道では、下半分が欠けた赤みを帯びた月が昇る、不思議な光景が見られます。
その後月は高さを増すにつれ明るい部分が小さくなり、月全体が地球の影に入る午後8時9分頃に皆既食となります。皆既食は午後8時28分まで19分弱続きます。なお月の下の方には、夏の星座であるさそり座の一等星、アンタレスが赤く光っています。赤みを帯びた満月との色の比較をしても面白いかもしれません。
その後は次第に明るさを取り戻し、午後9時52分頃には今年一番地球との距離が近い満月、いわゆるスーパームーンへと戻ります。
なお、観測は肉眼でも十分ですが、双眼鏡などを使うとより迫力ある様子が見られます。ただ月はあまり高く昇りませんので、南東が開けた場所がおすすめです。
※今回のように、月の出の前に月食が始まり月が欠けたまま昇るのを「月出帯食(げっしゅつたいしょく)」と呼びます。
午後8時台は広く晴れそう

ただ、天気の崩れは一時的となる見込みで、皆既月食が起こる午後8時台はほぼ全道で晴れるでしょう。多少雲が広がっても、雲の隙間から月が見えるということがありそうです。明日は全道的に月食を観察するチャンスだといえるでしょう。