九州南部 広く災害危険度高まる 九州北部10日午前中にかけて線状降水帯発生の恐れ
台風6号は九州の西を北上 台風7号は14日頃に強い勢力で本州直撃の恐れ
まず、台風6号は午後5時現在、長崎県五島市の南約100キロを1時間におよそ15キロの速さで北北西へ進んでいます。
九州には台風本体の活発な雨雲がかかり、台風から離れた本州付近にも南から湿った暖かな空気が流れ込んで、所々で雨雲が発達しています。
台風6号は暴風域を伴って九州の西の海上を北上し、あす10日未明から明け方にかけて対馬海峡に進み、その後、朝鮮半島に上陸し、温帯低気圧に変わる見込みです。
また、台風7号は、あす10日から12日にかけて暴風域を伴ったまま小笠原諸島に接近し、13日頃には伊豆諸島近海を通過するでしょう。
「発達しながら北上」し、14日頃には、「強い」勢力で東日本から西日本に接近する恐れがあります。ちょうどお盆の頃ですが、本州に直撃の恐れがあるため、遠出や帰省などを検討されている方は最新の情報に注意してください。無理のない行動予定を立てるようにしてください。
九州南部で災害に厳重警戒 九州北部「線状降水帯」発生恐れ 四国の太平洋側~関東も大雨注意
九州南部では総雨量が平年の8月の月降水量を上回る大雨となっており、土砂災害の危険度が広い範囲で高まっています。
午後6時40分までの48時間降水量は、鹿児島県屋久島町小瀬田で588.5ミリ(観測史上最多)となりました。
午後6時40分現在、鹿児島県と宮崎県の広い範囲に「土砂災害警戒情報」が発表中です。暗い時間帯となりますので、停電などに備えて安全な場所でお過ごしください。
台風の北上につれて、九州北部でもあす10日午前中にかけて「線状降水帯」が発生し、災害の危険度が急激に高まる恐れがあります。これから更に雨や風が強まりそうです。線状降水帯が発生すると、急激に災害のリスクが高まるため、厳重に警戒してください。
台風から離れた西日本から東日本太平洋側にかけての地域でも、台風周辺や太平洋高気圧の縁を回る湿った空気が流れ込んで、断続的に非常に激しい雨や激しい雨が降っています。
鹿児島県錦江町で1時間に62.5ミリ(午後5時53分まで)、高知県香美市の繁藤で62.0ミリ(午後3時36分まで)の非常に激しい雨を観測しました。西日本から東日本の太平洋側でもあす10日にかけて、総雨量が多くなる所があるでしょう。
台風から離れた地域でも大雨に注意、警戒を続けてください。
予想降水量
四国地方 300ミリ
九州南部、九州北部地方 250ミリ
東海地方、近畿地方 180ミリ
中国地方 150ミリ
奄美地方、関東地方 80ミリ
11日18時までの24時間に予想される雨量(多い所)
四国地方 100から150ミリ
九州南部、九州北部地方 50から100ミリ
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。また、竜巻などの激しい突風や落雷に注意してください。
また、奄美地方ではこれまでの大雨により地盤の緩んでいる所があり、引き続き土砂災害に厳重に警戒してください。
台風の大雨 土砂災害の前触れは
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。