富士山まだ初冠雪ならず 過去130年間で最も遅い記録を更新 11月に持ち越しは初
2024年10月31日11:20
富士山 未だに初冠雪ならず 11月に持ち越しは初
今日10月最終日、関東甲信地方は広く晴れて、池袋サンシャインからも富士山は良く見えていますが、山頂に雪化粧した姿は見られませんでした。
富士山の初冠雪は、平年日が10月2日で、昨年は10月5日に観測されました。これまで最も遅い記録は、1955年と2016年の10月26日となっています。
今年は1894年の統計開始以来、過去130年間で最も遅くなっており、富士山の初冠雪が11月に持ち越しになるのは初めてのことです。
今年2024年の日本の夏の平均気温は、統計開始以来、2023年と並んで過去最高となりました。9月、10月も異例の暑さが長引き、富士山でも雨の降る条件はあっても山頂で雪にならない状態が続きました。
富士山の初冠雪は来週7日頃か
ただ、このタイミングでは、暖かい空気が流れ込むため、富士山でも雪ではなく雨になりそうです。
その後は、6日明け方から昼ごろにかけては富士山付近でも一時的に降水となりそうです。寒気が流れ込み、山頂付近では雨から雪に変わるでしょう。7日は次第に晴れるため、7日朝は遅れている富士山の初冠雪が観測される可能性があります。
初冠雪とは
初冠雪は初雪とは違い、麓の気象台から山の山頂付近が雪などで白く見えることが条件です。山に登って、雪が降っていることが分かっても、初冠雪とはなりません。
また、麓から見えることが条件で、山にいくら雪が積もっていても、雲に邪魔されて見えない場合も初冠雪にはなりません。遠くから見えるくらいの雪が積もり、その後、晴れて、麓から確認できたときに、初冠雪となります。
なお、富士山の初冠雪は、「一日の平均気温が、その年の最も高い日」の後に、山頂付近が雪などによって白く見える様子が、甲府地方気象台から見えたことが、観測の条件です。